当期における板紙業界におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で国内の産業活動全般が停滞し、それに伴って段ボール原紙を中心とした板紙の需要が大きく落ち込みました。一方、板紙の原料である古紙は中国向け輸出の減少で国内の流通量は安定していましたが、経済活動の停滞による古紙発生の減少や東南アジアへの輸出増加により需給が引き締まりつつあります。
こうした経営環境のなか、当社の主要製品である段ボール原紙(中芯原紙)の国内販売量は大きく減少したことから、一定の生産効率を維持するため輸出の数量を増やし、売上、利益の確保に努めました。また、主な燃料であるLNGは安定した価格で調達することができました。
この結果、板紙事業におきましては、中芯原紙の輸出増加の効果もあり販売数量は微減に止めることができたものの、売上高は8,229百万円(前期比7.0%減)となりました。また、美粧段ボール事業では、段ボールシートへの直接印刷が可能な、日本初導入の6色インクジェットプリンター・Glory1606を導入し、拡販を開始しておりますが、主力の通信機器関連品が低調で、売上高は1,172百万円(前期比1.2%減)となりました。
以上の結果、当期の売上高は9,401百万円(前期比6.3%減)、営業利益は824百万円(前期比39.0%減)、経常利益は890百万円(前期比36.8%減)、当期純利益は616百万円(前期比36.6%減)となりました。
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