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CORPORATE PERFORMANCE第182期の業績について

当期における板紙業界におきましては、新型コロナウイルス感染症対策のための社会経済活動の制限が緩和され、国内の産業活動全般が正常化に向かうなかで年度の前半は段ボール原紙を中心とした板紙の需要に持ち直しの動きがみられましたが、後半は物価の高騰等による景気の減速により需要は減少し、先行きは不透明となっています。
こうした経営環境のなか、当社の主要製品である段ボール原紙他板紙の国内販売量は前年から減少しました。また、主な燃料であるLNG他原燃料の価格高騰による損益の悪化に対応するため、板紙製品の価格改定を実施し、その浸透に努めました。
その結果、板紙事業におきましては、板紙需要の減少を受け販売数量が前期比4.5%減となりましたが、製品価格改定の効果により、売上高は9,578百万円(前期比8.8%増)と増収となったものの、原燃料の価格高騰分をカバーするには至らず、セグメント利益は661百万円(前期比5.5%減)となりました。また、美粧段ボール事業におきましては、主力の青果物向け製品が比較的堅調で、インクジェットプリンター品の販売も拡大しているものの、通信機器関連品の減速等もあり、売上高は1,291百万円(前期比1.1%増)と微増に留まり、段ボール原紙他原燃料、諸資材の価格上昇に製品価格の改定が追い付かず、セグメント損失は47百万円(前期はセグメント損失12百万円)となりました。
以上の結果、当期の売上高は10,870百万円(前期比7.8%増)、営業利益は613百万円(前期比10.7%減)、経常利益は693百万円(前期比8.2%減)、当期純利益は494百万円(前期比16.3%減)となりました。

TO THE NEXT今後の見通しと経営方針

次期の見通しにつきましては、主に包装用資材を製造・販売する当社の営業活動は国内外の景気動向に大きく影響を受けるところ、新型コロナウイルス感染症対策のための社会経済活動の制限がなくなったことにより、景気の持ち直しが期待される一方、消費者物価の大幅な上昇が続いていること等から、本格的な経済回復には道半ばの状況です。当社の板紙・美粧段ボールの販売を左右する不安要素であり、厳しい経営環境が続くことが予測されます。また、少子化による働き手の減少から従業員の確保が年々困難になるなかで、かかる厳しい経営環境に対処できる人材の育成が必要不可欠であります。
当社といたしましては、生産面では従来にも増して需要に見合った生産体制の構築と更なるコスト低減、営業面では適正価格の維持と新規取引先の開拓、人事面では定着率の向上と教育研修の充実を図り、環境の変化に対応した経営に努めてまいります。
株主の皆様には、一層のご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。